台風のバカヤロー/復興支援支援ちゃぶ台の開発ストーリー

2018年02月07日

 
「あしたの恵み、岩泉。」
宇霊羅が見下ろす岩泉のふるさとで、人が織りなす山・里・海のいとなみ。そのすべての源は、森にありました。



あらゆる恵みをもたらしてくれる、色とりどりの広葉樹の森、人のなりわいの跡が見える、青き針葉樹の森。岩泉の森はまるで交響曲のように、四季を通して様々な音色を奏でます。
森の恵みが、これからも、あしたも、続くように。
 
この色とりどりの木々が生きる岩手県岩泉町の森から、そのおすそ分けとして、国産広葉樹の家具をみなさまにお届けします。

 

ここにしかない森、岩手県岩泉町の森の恵み
 
この家具が生まれたふるさと、岩手県岩泉町の森をご紹介します。

岩手県のやや北東に位置する、本州一広い面積を誇る岩泉町。その9割以上が森で覆われている、森と水の豊かな地域です。



冬の寒さが厳しい気候にその森は育ちます。
岩泉の森の6割を占めるのは、多種多様な木々が育つ広葉樹林です。雪解けとともに葉を広げ、秋には色とりどりの紅葉が、山全体をパッチワークのように染め上げます。



この森は、2003年9月に、適切な森林管理が行われていることを国際的に認められるFSC®森林認証を日本で13番目に取得し、持続可能な森づくりに取り組んでいます。 
 
わたしたち岩泉町内の林業・木材業関係者と町役場が集まる「岩泉の明日の林業をつくる会」(以下「つくる会」)は、2014年から岩泉町の森の将来ビジョンづくりや、森からの恵みを活かした商品開発などに取り組んできました。

 
2016年夏、岩泉町に大きな爪痕を残した台風10号
 
 

「つくる会」が本格的な活動を始めた矢先、突然の悲劇が起きました。
平成28年8月31日、台風10号が岩泉町に大きな爪痕を残しました。めったに水害の起こらない岩泉で降った、あの百年に一度ともいわれる局所的な大雨により、町内の川は見る見るうちに増水し、あふれ出し、あっという間に多くのものを飲み込み、人々の財産と尊い命を奪っていきました。

自然と共に生きてきたわたしたちも、自然の驚異の前には成す術もありませんでした。2011年に起きた東日本大震災の復興を歩んできた中で、岩泉町としては人的被害、物的被害ともに震災以上となる壮絶な事態と向き合うこととなりました。
 
 
 
岩泉町の林業や木材産業も例外ではありませんでした。「つくる会」会員の中にも、工場の敷地を流された製材所、林道が壊れ森に入ることができなくなった林業事業体、そして家を失った関係者など、深刻な被害に遭いました。そして特に被害が大きかったのが、岩泉で長年にわたり家具づくりを手掛けてきた、「岩泉純木家具(有)」でした。工房は押し寄せた泥にまみれ、工具、機械のほとんどが使えない状況になってしまったのです。
 
 
 
大切に保管していた木の板も、倉庫のある敷地が川に削られ、濁流に流され、一時期は400枚近い在庫を失いました。残された倉庫も崩落寸前、幸いにも人的被害は免れたものの、家具づくりができない状態がしばらく続いたのです。

 
困難から立ち上がった今、感謝の気持ちを込めて。

被災してしばらくは、工房の泥かきや片付けに追われました。全国から駆け付けた多くのボランティアや友人に助けられ、工房は徐々に片付いていきました。
そして倉庫から流されたあの数百枚の板は、道端に落ちている物、川下にある漁網に引っ掛かっている物などを、町内の方が見つけて連絡をしてくださり、その多くを回収することが出来ました。崩落寸前の倉庫に取り残された板も、町外の土木業者の方がかけつけてくださり、救出してくれました。

現在では、家具を作るための最低限の機械や道具を揃えることができ、家具の制作を再開するに至りました。



自然と共存するということはいつ起こるかわからない災害の脅威とも付き合っていかなければいけないこと、そしていざという時に助けて下さる人がいることのありがたさを、切に感じさせられた出来事でした。
 
しかし、岩泉の復興は終わっていません。基幹産業となっていたヨーグルト工場や道の駅が被災、未だ避難所や仮設住宅での生活を余儀なくされる人も多く、産業や生活が元に戻るまではまだまだ時間がかかります。

そこで、これまでご支援いただいた全国の皆様に感謝しながら、そして復興のために、ここ岩泉町で暮らし、森にたずさわる私たちが出来ることは無いかと考え、1つのプロジェクトを始めました。それは、私たち「つくる会」メンバーが協力して、岩泉の木でできた家具をつくり、その売上の一部を復興義援金として寄付するということです。

台風災害という経験を通して、もう一度地域内の結束を強くし、新しいことにチャレンジしていく気概を持ち直したい。そんな思いを込めながら、家具をご購入して頂いたお金の一部を岩泉町に還元することで、わずかでも故郷の復興の手助けをしたいと考えています。

 
感謝の気持ちと「台風なんかに負けるか!」の気持ちを込めて
 
 

今回のプロジェクトでは、岩泉町有林の森から計画的に伐り出された、産地が明確にわかる木材を使用します。これは、2015年の冬に岩泉町有林で伐採し、町内製材業者の清水畑商事(有)で製材、(株)吉本の土場にて天然乾燥していたもので、台風被害を乗り越えた貴重な木材です。家具になるまでの全ての過程において、「つくる会」メンバーが関わるコラボレーション商品となっています。
 
 
 
そして完成したのが、岩泉産のさまざまな広葉樹をブレンドした材料でつくる「ちゃぶ台」です。色鮮やかな天板は、小さな板を張り合わせてあらゆる造形を生み出す集成材工場である「(有)日本木材工業」が手掛けました。そしてデザイン・組立・仕上げを担うのが、台風被害から復活した家具工房「岩泉純木家具(有)」です。

 
復興のシンボルとなる家具が、なぜ「ちゃぶ台」なのでしょうか。理由の1つは、岩手県で毎年開催している「ちゃぶ台返し世界大会」で使われる競技用ちゃぶ台を制作している工房こそが、岩泉純木家具だからです。そしてもう1つは、「台風なんかに負けるか!」という私たちの前向きな気持ち、勢いを表現した商品をみなさまの生活の身近にお届けしたいからです。
(購入される方には、ちゃぶ台は投げずに大切に毎日使っていただきたいと思いますので、岩泉町のことを思い浮かべ、「がんばれ!」と心の中で叫んで頂けたらと思います。)
 
岩泉の森からは、本当にさまざまな種類の広葉樹が生産されます。このちゃぶ台を使うことで、その恵みを余すところなく楽しんでいただき、岩泉の森の豊かさを感じていただきたいと思います。

 
ちゃぶ台ができるまで~製造工程~


(1) 私たちが作る「ちゃぶ台」は、完全受注生産です。みなさまのご注文を受けて、しっかり乾燥させたナラ、クリ、セン、など多様な広葉樹を、日本木材工業の工場で集成材に加工します。集成材とは、細長い木のパーツを接着して大きな部材にするもので、反りや曲りなどの木のクセを抑えられることや、木を余すところなく歩留まりよく使えるのがメリットです。今回は複数の樹種をミックスする珍しい商品なので、材料を一つずつ職人の目で見極め、色合わせをします。
 
 
 
(2) 次に、出来上がった集成材の板を使い、純木家具の職人が家具に仕上げます。最低限の工具で組み立てられるよう、また初めて木の家具を使う方にもお求め安くするために、できるだけシンプルな構造としました。あえて塗装はせずに、本来の木肌のままで仕上げます(お好みで自然塗料などをDIYで塗っていただくこともできます)。
 
 
 
(3) 完成後、みなさまの元に家具をお届けいたします(工房の状況によりご注文から数か月後お待たせすることがあります)。いつまでも長く家具を使っていただくために、メンテナンスなどのご相談があればお聞かせください。木と家具のプロの視点から、お応えさせていただきます。

多種多様な広葉樹をミックスして出来上がったちゃぶ台は、この世に同じものが1つとしてないあなただけの唯一無二の家具として暮らしに寄り添います。
 

さいごに
 
森の恵みを家具にしてお届けすることで、岩泉町の復興を応援するこのプロジェクト。少しでも多くの方にご賛同いただけたら嬉しいです。また家具を通して出会うみなさまに、元気になった岩泉町にいつか遊びに来ていただき、森をご案内しながらお話ができる日を楽しみにしています。
私たちはこれからも、ここ岩泉町から、よりよい森づくりと家具づくりを通してみなさまの暮らしを豊かにできるよう努力していきます。みなさま応援をよろしくお願いいたします。
 
 

Products

 プロダクト
手彫り木製コースター5色セット
4,320円(税込)
ローテーブル(アカマツ材)
29,800円(税込)
ローテーブル(広葉樹MIX材)
34,800円(税込)

 

岩泉17樹ポストカード(17枚入り1セット)
1,500円(税込)
スモークチップ(サクラ・ナラ・ブレンド)500g
700円(税込)
Kodama/iPhone用ウッドスピーカー
4,300円(税込)